ブログ

食を脳で感じて楽しむ

こんにちは。

11月も中旬になり、日中は暖かくても、朝晩の寒さは増してきましたね。

体調に気を付けながらお過ごしいただければと思います。

さて今回は、私たちが生きていくのに必要不可欠な栄養素を

「どれだけ」食べたらよいのかについてご説明させて頂こうと思います。

この必要量を調整する機能が「食欲」です。

食欲は脳でコントロールされていますが、私たちの脳では、

体内のさまざまな器官で得られた情報や信号を集めるだけでなく、

これまでの経験や記憶、学習を活かして「食を楽しむ」こともできます。

(1)栄養状態を脳で把握する

 私たちが毎日欠かさず、空腹感と満腹感を感じているのは、過不足なく栄養素を取るためになくてはならないからです。

空腹感は必要な栄養素を取らせるための信号であり、満腹感は必要な栄養素を取ったという合図、
つまり食べる行動を止めるための信号です。

 この空腹感、満腹感をつくり出しているのはです。

脳の大部分を占めている大脳の下に視床下部という場所があります。
この視床下部に、空腹感を生み出す神経細胞が集まった摂食中枢があります。

摂食中枢の神経細胞は、食べることが必要な状態になると、脳内のさまざまな場所に信号を送り、食欲を増進させて、
噛む、飲み込む、唾液を出す、消化・吸収するといった、食べることにかかわる無意識な動きを促します。

一方、満腹中枢の神経細胞は、十分に栄養が足りた状態になると、食べたい気持ちや、そのような食べる行動を抑えています。

では、脳にあるこれらの神経細胞は、どうやって体内の栄養状態を把握しているのでしょうか。

血中の栄養素による食欲への影響

 私たちは普段、動いたり頭を使ったりしていないときでも体の状態を維持するためにエネルギーを使っています。

エネルギーをつくる主な材料は、食べ物の中に含まれる糖質や脂質です。

 食事を取ると、糖質が小腸で分解されてブドウ糖になり、血液中に吸収されます。そして、ブドウ糖の量が増えてくると、血液中のブドウ糖の量を減らすインスリンというホルモンが膵臓から放出されるようになります。

ブドウ糖とインスリンは、血液の流れに乗って、脳にいき、満腹中枢の神経細胞の働きを活発にして、摂食中枢の働きを抑えます。
活発になった満腹中枢の神経細胞は、食べることを抑えるように、脳や体の各部分に信号を送るのです。

 食事から時間が経過すると、エネルギーのもとになる血液中のブドウ糖の量が少なくなるため、摂食中枢の神経細胞の働きが活発になって、体内に「溜め込んでいた貯金」を切り崩すようになります。

皮膚の下の組織に溜め込まれた、皮下脂肪(中性脂肪)などの脂質が分解され、エネルギーがつくられるのです。

 同じく中性脂肪の部品であった脂肪酸は、血液中を流れて脳の摂食中枢の神経細胞の働きを促し、さらに満腹中枢の働きを抑えます。

こうして私たちは再び食事を取るようになります。

胃の働きによる食欲への影響

 食べ物が入って膨らんだ胃の情報が、神経細胞の信号を介して満腹中枢に伝わり、満腹中枢の働きを促します。
肥満の患者が減量のために胃の一部を切除する手術は、少量の食べ物が胃に入っただけでも胃が膨らみ、その情報が満腹中枢に伝わって摂食を止めることを意図したものです。

(2)五感で感じる

 摂食中枢や満腹中枢に働きかけるのは、体内の栄養状態や、胃の膨らみの情報だけではありません。
「食欲をそそる」という言葉があるように、美味しそうなものを見たり、よいにおいを嗅いだり、味わったときに感じる、視覚・嗅覚・味覚の情報も摂食中枢の神経細胞を刺激します。

反対に、見た目、におい、味が悪ければ食欲は失われます。

 例えば、風邪をひくとにおいがわからなくなってしまうことがあります。
このとき、食べ物の味が変わったり、分かりにくく感じたことはないでしょうか。

これは味覚が鈍くなったのではなく、嗅覚が弱まったせいです。私たちが普段料理を味わうとき、実は嗅覚の影響も大きく受けています。
辛さも食べ物の風味にかかわる重要な要素ですが、実は味覚では感じていません。
味細胞が感知するのは甘味・うま味・塩味・酸味・苦味の5種類のみです。辛さは痛覚で感じており、味覚神経ではなく「三叉神経」という別の神経で脳に伝わります。

また、鮮やかな色のきのこを「毒々しい」と感じることがあるように、見た目の印象も美味しさにかかわっています。
どんなに好物の料理でも、もし色が水色だったら、食べたくなくなってしまうでしょう。

また、「食べたことがあるか」「毒のある食べ物に似ているか」などの視覚的記憶などに頼って、安全で栄養素が多いかを効率よく判定しているのです。

(3)ストレスに影響を受ける食欲

 私たちの食欲は気分によって左右される場合がよくあります。

その代表的なものがストレスです。

ストレスが食欲に及ぼす影響は複雑です。
ストレスを蓄積して不快な気分になっているとき、食欲が旺盛になってたくさん食べてしまう場合があるかと思えば、逆に食欲が湧かずに食べられない場合もあります。

 ストレスが蓄積すると、CRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)という物質が脳から放出されます。
CRHは、自分にとって害のあるストレス状態に立ち向かえるように体を準備させるホルモンであり、食欲を湧かせる物質と減退する物質の両方をつくる反応を起こしているのです。

(4)こだわりを生み出す前頭連合野

食欲は、あらゆる生物が生きていくために必要なものですが、私たちが普段感じている食欲は、栄養素を取るだけのものではありません。

例えば、「あの店のラーメンが食べたい」といったように、特定の食べ物が食べたくなったり、グルメツアーで美味しいものを求める旅に出るなどの楽しみにも繋がります。

このようなこだわりの食欲、楽しむための食欲を形成するのは、大脳の前方にある前頭連合野という場所です。
前頭連合野は理性的に行動したり、物事を分析したり、作業の手順を考えたりと、人の精神的、知的な活動を担う場所になります。

 前頭連合野が食欲に与える影響は大きく、まず何を食べたときに美味しいのか、まずいのかの判断をします。

また、食べ物の味、見た目、におい、温度、食感、内臓感覚(快・不快感・膨満感)など、食べ物に関するさまざまな感覚情報を整理したり、ときには他人や雑誌などからの情報をもとに、経験や学習を加味して、食べ物の総合的な情報を記憶します。

 さらに、少々まずくても健康によいから食べよう、美味しいけれど太ってしまうから食べるのを我慢しようなど、体の欲求に逆らって理性的に食べる行動をコントロールするのも前頭連合野の働きになります。

前頭連合野の指令は、神経細胞の信号を通して、摂食中枢や満腹中枢に伝わります。

(5)やみつきの原因は噛む回数が少ないもの

 やめたいのについつい食べ過ぎてしまう「やみつき」は、どうして起きるのでしょうか。

 食べ物をもっと欲しい、と要求させる脳内物質に「ドーパミン」があります。
前頭連合野からの美味しいという信号が、視床下部の神経細胞に伝わると、そこで「βエンドルフィン」という物質が放出され、快感が生じます。
この快感の情報が、視床下部の下にある中脳に伝わりドーパミンが放出されます。

ドーパミンは脳の報酬系(もっと食べたいと欲求する気持ちを起こす脳の回路)の働きを活発にします。
報酬系からは摂食中枢に信号が送られ、食べ物を得るための行動を起こします。

 やみつきになる食べ物の多くにはある特徴があり、スナック菓子などのように一口あたりの噛む時間が短くて済むものです。
食べ物が口の中からなくなると美味しさが消えるので、ドーパミンの働きでもっと食べたくなり、私たちは再び食べ物を口に運びます。噛んでいる間は、別の物質の働きに押されてドーパミンの働きは弱くなります。

つまり、一口分を噛んで飲み込むまでに時間のかからない食べ物の方が、ドーパミンが出てもっと欲しくなるという状況がより頻繁に訪れ、つい手を出してやみつきになってしまいます。

(6)脳を上手にコントロールしてダイエット!

 ダイエットをするために最も効果的な方法は、食事の量を少しずつ減らすことです。
減らした食事量で満腹感を得られるよう、摂食中枢と満腹中枢をうまくだましながら、少しずつ慎重に食事の量を減らすのです。

 ダイエットを始めたばかりの頃に、量を少なくした食事では、食べ終わった後にもかかわらず、わずかにお腹が空いてしまいます。

それは、摂食中枢の働きの方がわずかに強くなっているからです。

しかし、その食事量をしばらく続けていると、「体がこの量でも大丈夫だ」と判断するようになり、食後に満腹中枢が摂食中枢よりも強く働くようになります。

このようにして、少しずつ食事量を減らしていけば、いつのまにか、最初の頃よりも少ない量で満足できる体質になり、体重も減って無理なくその状態を維持できるのです。

食事量の急激な減少は、達成度が低く筋肉量も減少しやすい

 早く痩せたいと焦ると、急激に食事の量を減らしてしまいたくなります。

しかし、この方法では体が極端に少ない食事量に適応せず、いつまで経っても満腹中枢が働くようにはなりません。

結局、摂食中枢に意思の力で反抗した無理な状態が続くため、我慢できずに、元の食事量に戻ってしまうことが多いのです。

 しかも、食事の量は最初の頃と変わらなくても、必要な栄養素が欠乏した状態が続いたため、体の方はいつでもエネルギーを取り出せるよう、体内に脂肪を溜めておこうとするようになっています。
このため、以前よりも太りやすい体質になっており、無理なダイエットがリバウンドを招きやすいのです。
※食事量をへらしている間に、筋肉の量も減っているとさらに太りやすくなります。
筋肉というのは、私たちが何もしていないときでもエネルギーを使う基礎代謝が行われるため、筋肉量が減るとエネルギーを消費しづらい体になってしまいます。


食欲は本来、私たちが人生を楽しむのに欠かせないものです。
だからこそ、間違ったダイエットで食事も楽しめないというのは賢いダイエットとは言えません。

7-NaNa-鍼灸院川西院では、この食欲の中枢を上手にコントロールして、体に無理なく、健康に体重を落とす「耳つぼダイエット」の施術をしております。

何をやっても痩せなかった・どうしてもお菓子や食事が我慢できない・ダイエットが長続きしない・3ヵ月で痩せたい
そんな方は是非、7-NaNa-鍼灸院川西院にご相談ください。

7-NaNa-鍼灸院川西院のダイエットは、年齢・体質・遺伝など関係なく皆さん体重を落とされています。

ダイエットにつきものの、辛い我慢や運動も必要ありません。

食欲という本能をサポートし、無理なく結果に繋がるダイエットになります。

7-NaNa-鍼灸院川西院のダイエットはリバウンドの心配も少ないので、ダイエットが成功した暁には、旬の食べ物を満喫した生活も可能です。

理想の体型実現のお手伝いができればと思います。

いつでもお問い合わせくださいね。