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貧血について

3月中旬になり、まだまだ寒い日もありますが 日差しに春を感じる機会が少しずつ増えてきました。 

体調など崩されていないでしょうか?

7ーNaNaー鍼灸院川西院では受付に、桜の飾り付けをしました。

少しでも春を感じてもらえたらと思います。

先日鍼灸治療で通ってくださっている患者様とお話をしている際

鍼で貧血が改善できるなんて意外!というお言葉を頂きました。

なぜ鍼灸治療で貧血の症状が良くなっていくのか、詳しくご説明出来ればと思います。

貧血とは

貧血とは、血液中の赤血球や、赤血球の成分であるヘモグロビンが正常よりも少なくなっている状態を言います。
赤血球に含まれるヘモグロビンは、酸素を全身に運ぶ重要な役割を担っています。
貧血になると酸素の運搬が十分に行なわれなくなり、
身体が酸素不足となってしまいます。
貧血になると、めまい、立ちくらみ、動機、息切れ、頭痛、疲れやすい、耳鳴り、
進行すると筋肉のけいれんや胸の痛みなどの症状も出てきます。
長時間立ちっぱなしなどで立ちくらみを起こすと「貧血で倒れた」と言いますが、
こちらは、一時的に脳に血液量が減少した『脳貧血』という症状で、
赤血球の異常である貧血とは異なります。

貧血の種類

① 鉄欠乏性貧血

体内の鉄が不足することにより、ヘモグロビンの生産が不十分になるために起こります。
原因としては、過剰な出血や偏食による鉄分の摂取量不足、薬の影響で鉄の吸収が阻害されること、
妊娠や出産、身体の成長に伴う鉄の必要量の増加に摂取量が追いついていないなどがあります。
症状としては、息切れや動悸、めまいや立ちくらみに加え、爪が割れやすくなる、唇や舌に炎症が起こる、氷を無性に食べたくなる、髪の毛が抜ける、肌荒れなどの症状がみられることもあります。

② 再生不良性貧血

血液中の白血球、赤血球、血小板のすべてが減少することにより起こります。
初期症状として赤血球、血小板の減少だけがあり、白血球数は正常近くに保たれていることもあります。
白血球には好中球、リンパ球、単球などがあり、再生不良性貧血で減少するのは主に好中球です。
原因としては、白血球、赤血球、血小板の元になる造血幹細胞が何らかの原因によって少なくなってしまうことだと考えられています。
症状としては、赤血球、白血球、血小板それぞれの減少に応じた様々な症状が起こります。
赤血球は酸素を運搬している為、減少するとめまい、頭痛、疲れやすくなる、息切れなどが起こります。
白血球の好中球は主に細菌を殺してくれる働きをしている為、減少すると肺炎や蜂窩織炎(ほうかしきえん)、敗血症などの細菌感染症になりやすくなります。
血小板は出血を止める働きをしているので、減少すると、皮膚の点状出血、紫斑、鼻出血、血尿などが起こります。

③ 巨赤芽球性貧血(悪性貧血)

ビタミンB12もしくは葉酸(ビタミンの一種)が不足することで生じる貧血です。
これらのビタミンが不足した状態で造られた血球は正常に成熟することが出来ず、骨髄の中で破壊されてしまいます。
原因としてはビタミンB12の摂取不足(ダイエットなど)、胃の切除、吸収不良、腸内細菌の増殖、
そして、葉酸の摂取不足(偏食)、妊娠、アルコール依存症、甲状腺機能亢進症などが考えられます。
症状としては、動機、息切れ、疲れやすい、全身がだるい、食欲低下、萎縮性胃炎の他に、
ビタミンB12不足による筋力の低下、四肢のしびれ、思考力の低下、
葉酸不足によって舌が赤くなったり、腫れたり、味覚障害が出る(ハンター舌炎)などが起こります。

④ 溶血性貧血

血管の中にある赤血球が破壊(溶血)されることにより起こります。
赤血球の正常寿命は約120日ですが破壊されることにより赤血球寿命が短くなり(100日以下)、
骨髄での赤血球の生産が追いつかずに貧血になります。
溶血性貧血は後天性の自己免疫性溶血性貧血や遺伝性の先天性溶血性貧血などの
様々な原因による疾患があります。
症状としては、めまい、ふらつき、立ちくらみ、だるさ、息切れ、動悸の他にも、
黄疸(皮膚や眼球が黄色になる)、脾腫(脾臓が腫れてお腹の張りや不快感がある)、血尿などが起こります。

⑤ 二次性貧血

感染症や悪性腫瘍(癌)、肝疾患、腎疾患、内分泌疾患などの原因から、
うまく赤血球が作れない、または、体内に鉄分が十分にあってもそれを適切に利用できない為に生じる貧血です。
症状はその他の貧血同様にめまい、動悸、息切れなどに加え、
貧血の原因となる病気の症状がみられます。

予防策

・食生活を見直す
朝食抜きや無理なダイエット、インスタント食品ばかりの食生活は改善し、
食べ物は小松菜、サラダ菜などの葉物野菜やシジミ、アサリなどに含まれる非ヘム鉄は吸収率が高くオススメです。
また、鉄分の吸収率を上げてくれる栄養素にビタミンCがあります。
ビタミンCを多く含む野菜・果物⇒ブロッコリー、パプリカ、ゴーヤ、キャベツ、アセロラ、キウイフルーツなど
貧血の予防・改善にせっかく鉄分をとっても、食べ合わせによっては吸収が妨げられてしまうため注意が必要です。
緑茶や紅茶、ウーロン茶、コーヒーなどに含まれる"タンニン"は、鉄分の吸収の妨げになります。食事中に濃いお茶やコーヒーを飲むのは避けたほうがよいでしょう。
また、クエン酸は体内でのエネルギー代謝に作用し疲労回復にも役立つので、梅干し、レモンなどもおすすめです。

・鍼灸治療

東洋医学において、貧血は血(けつ)の不足によって起こると考えられています。血が不足している状態を血虚(けっきょ)といい、
栄養不足・多量の出血・ストレスなどが主な原因です。
血の巡りが悪くなっている瘀血(おけつ)によっても貧血の症状が出ますが、いずれも鍼灸治療によって血行を改善することで症状が軽くなります。
また、鍼灸治療により自律神経を整え、内臓の働きを正常な状態へと戻していきます。
貧血の場合、血を作る造血作用、リンパを作り出し病原菌から守る免疫機能が備わっている脾臓や、
赤血球を作る指令を出す役割がある腎臓の働きを活性化させると酸素供給がよりスムーズに行なわれて貧血の症状が軽くなります。


7-NaNa-鍼灸院川西院では
女性鍼灸師が1時間でみっちり足先~頭までの全身を
はり、きゅうを使って治療していきます。
貧血の症状でお悩みの方は是非お越し下さい。